レオポルド・アッシュンブレナー氏は元Open AIのエンジニアで、OpenAIの安全対策チーム(スーパーアライメント)のへ初期メンバーとして参加していました。
そのレオポルド・アッシェンブレナー氏によって、書かれたAIの今後について書かれたブログ記事、(SITUATIONAL AWARENESS)、が話題になっておりますので、ここではその記事を解説します。
内容は衝撃的な内容なので是非ご一読してほしいです。
2027年にAGIが完成!?!
レオポルド・アッシュンブレナー氏によると今のAIの成長速度から推定すると2027年にはAGI(Artificial General Intelligence)すなわち汎用人工知能が完成すると言っています。
下のグラフは上記ブログの抜粋で、AIの能力を過去、現在、そして未来を端的に示すものです。
現在のChatGPT(GPT-4 and GPT-4o)ですが、突然現れたものではなく、GPT-2,GPT-3を得て着実なステップを得て、開発されました。そして過去の成長直線を伸ばすと2027年にはAIはプロの研究者/エンジニアレベルの知能に到達する、すわわちAGIが完成すると主張しています。
I make the following claim: it is strikingly plausible that by 2027, models will be able to do the work of an AI researcher/engineer. That doesn’t require believing in sci-fi; it just requires believing in straight lines on a graph.
私は次のように主張する。2027年までに、AI研究者/エンジニアの仕事をモデルがこなすようになることは、驚くほどもっともらしい。SFを信じる必要はなく、グラフ上の直線を信じるだけでいい。
AGI:汎用人工知能とは
そもそもAGIとは何なのでしょうか?
WikipediaによるとAGIすはわち汎用人工知能は、広範な認知タスクにわたって人間の能力に匹敵するか、それを上回る人工知能(AI)の一種とされています。
アッシュンブレナー氏は端的に「(あらゆる分野で)プロの研究者・エンジニアレベルに到達したAI」と表現しています。
なおソフトバンクの孫正義さんはもっと端的に「人類叡智総和の10倍」の知能と表現しています。
(ただどちらかというとこの次にでてくる超知能の意かもしれません。)
そして超知能(Super Intelligence)とは
AGIを手に入れた人類はその後超知能(Super Intelligence)を手に入れるといっています。超知能は、ASI: Artificial Super Intelligenceと呼ばれたりします。
AGIが完成すると、それまで人が実施していたAIの研究活動をAI自身が実施するようになります。自動化されたAGIは休むことなく、またAGIを何百万と並列に稼働させることも可能なため、爆発的に知能が進化し、やがて超知能に到達するといわれています。
実際にAIを使ったAI研究も実施され始めています。
AGIができてもロボットや生物学な研究活動は、物理的な作業を伴うので、AGIではできないのではないのかといった反論があるかもしれません。
しかしアッシュンブレナー氏は、「AGIはAIの研究に専念すればよい」と主張しています。AIの研究であれば、基本的にソフトウェアに閉じているため研究活動の加速化が可能です。
まとめ
本ブログではSITUATIONAL AWARENESSの冒頭の2章について紹介しました。
その後の章では、AGIの到達する上で課題について記載しています。
その解説記事は、また別ページで掲載予定です。
参考文献
GIGAZINE – OpenAIの元研究者がセキュリティ上の懸念を取締役会に訴えたため解雇されたことを明らかに
Ex-OpenAI Employee Just Revealed it ALL!
The AI Scientist: Towards Fully Automated Open-Ended Scientific Discovery
wikipedia – Artificial general intelligence