最近がん治療の分野で話題にとなっているCAR-T細胞について紹介します。
下記はCAR-T cellのgoogle trendですが、2014年ごろから注目されてきていることがわかります。
またCAR-T細胞についてはアンソロピックCEOのダリオ・アモデイ氏のエッセイの中でもふれられています。
それではCAR-T細胞とは何なのでしょうか、、、?
CAR-T細胞とは
CAR-T細胞とは、「Chimeric Antigen Receptor-T cell」の略で、日本語では「キメラ抗原受容体遺伝子改変T細胞」と呼ばれています。
CAR-T細胞は人工の受容体を発現する遺伝子をT細胞に導入することで作成されます。
この受容体が異なる遺伝子由来であることからキメラと呼ばれています。
この受容体を患者の特定のがんに対して特異的な受容体とすることにより、T細胞はがんを認識し、がんを攻撃できるようになります。
CAR-T細胞療法 – 生きた薬
CAR-T細胞を使ったがん治療法をCAR-T細胞療法といいます。
CAR-T細胞療法は下記の手順で実施されます。
- 患者より血液を採取し、採取された血液よりT細胞を抽出します。
- T細胞にCAR-T遺伝子を導入して、キメラ抗原受容体を発現させることで、CAR-T細胞を生成します。
- 増殖させたCAR-T細胞を再び患者に戻します。
このように生きたT細胞を患者に戻すことから「CAR-T細胞は生きた薬」といわれています。
参考
CAR T Cells: Engineering Patients’ Immune Cells to Treat Their Cancers